ゴム工場の排気臭対策
事例のポイント
- 臭気質/臭気成分: ゴム臭(多種のゴム製造工程排気臭)
- ガス特性: 多湿、粉塵有り
- 排気風量が大きく、活性炭や燃焼方式ではコストがかかりすぎでしまう
- 工場周辺で苦情が発生しており、早急に臭気対策を行う必要がある
- 排出口や臭気漏洩箇所が多数あり、どこから臭気対策を行ったら良いかわからない
事例の流れ
第1ステップ:ゴム加工工場
ゴム工場では様々な工程があり、独特の臭気が工場のあらゆる箇所から排出されています。これらの臭気は屋上から排出されていることが多く、排気風量が大きいのが特徴です。また、脱臭装置は、ゴム臭に有効な活性炭や燃焼方式などは、サイズ・重量・排気風量・コストの観点から設置が難しいのが現状です。
第2ステップ:臭気対策アセスメント
ゴム工場の排出口は無数にあり、全ての対策を実施することは困難です。
この工場では、64箇所の臭気発生源に絞り込み、臭気対策アセスメントを行いました。これにより状況把握や原因の特定、対策順位付けを行いました。
アセスメントは取り組みから完了まで1ヶ月程度かかりますが、これらの詳細結果から、適切な対策方法を検討することが苦情解決への近道であると言えます。
今回は、苦情発生エリアへの飛散状況を拡散シミュレーションなどを含めて検討を行い、総合的な対策案を御提案致しました。
第3ステップ:脱臭装置導入
アセスメントの結果から、最優先で取り組んだのが工場場内の気流対策です。 熱気対策、粉塵対策も兼ねて換気量を確保し、臭気が場内に充満しにくい状態に改善しました。その後、消臭剤マイクロゲルスプレーシステムを導入し、屋外への排気ダクトに消臭剤マイクロゲルを噴霧しました。脱臭効率として70~85%の除去率を得ることが出来ました。
イニシャルコストを抑えたこの対策方法により、工場から排気される臭気のインパクトを大きく低減させることができました。このような提案が出来るのもアセスメントを実施した結果と、幅広い脱臭装置を提案出来るカルモアならではのサービスです。
第4ステップ:臭気の拡散シミュレーション
今回のお客様だけに限らないのですが臭気は目で見ることが出来ないため、苦情低減のためには何から手を付けたら良いのか判らない、という声を頂くことが非常に多いです。 弊社は様々な方式の拡散シミュレーションが実施できますので、一般的な環境分析会社よりもしっかりと臭気評価を行うことが出来ます。
- 複数の排気口について同時拡散シミュレーション
- 複数の周辺建屋を考慮した拡散シミュレーション
- さまざまな大気環境条件での拡散シミュレーション
これらのケースでの実績も抱負にありますので、産業工場での臭気評価は特に好評です。
(下の画像は拡散シミュレーションの参考例です)
使用型番:消臭剤マイクロゲルS-R2
このゴム工場では、ゴム特有の複合臭に対して消臭剤マイクロゲルS-R2を使用しています。